
す。その点について先生のご意見をいただければと思います。 つまり、米作りだけを強調するのではなく、主食の多様化が重要であると思います。米、キャッサバ、ヤムを考え、これらの食物も主食として扱い、多様化させていくべきではないでしょうか。 もう1つ。農業の中で、換金作物だけに力点を入れて開発行うことが本当に良いことなのでしょうか。そこに住む人たちが自分たちで作れないときに、お金で自分たちの食べる分を買うというしくみをより強化すべきではないか。 さて、インドの先生のお話ですが、この農業政策の中でこの人材養成はどうなっているのか。ご説明いただいた農業政策はすばらしいことだと思うのですが、人材開発のところが見落とされていたように思います。アジアの国々の多くでは、考え方、あるいは技術訓練、新しい価値観ということを教えてもらうということが必要な場合があります。また、新しい慣習も必要でしょう。これは男性も女性も両方あてはまることです。 ということで、そのへんについてもう少し情報をいただけれどは思いますが。 ガッサン・タヤラ議員(シリア) まず、我々は何をすべきか、すなわち食料安全保障ということに関して我々は何をすべきなのかということ、AFPPDとして何をすべきかということが、この討議の目的だと思います。 まず、第1点目としては、各国がそれぞれの国の食料安全保障の戦略を作る際に、世界の他の国々の食料安全保障ということは考えないでやるということ。アジアに限ってもかまいませんが、そういうことを考えないで自国だけのことを考えて戦略作りをするということが、可能かどうかということです。 もちろん、それぞれの国で状況は違います。その国の持っている潜在能力、水資源、技術など様々です。また、国によっては、食料を武器・兵器のかわりにして、食料供給を加減することによって他の国に対して影響力を行使しているところがあるわけです。 ここで言っている食料は、小麦、米といった穀物だけではありません。肉、魚も入っています。半年ほど前でしょうか、カナダとスペインとの間で漁業問題がありました。それからスペインとモロッコの間でも漁業権をめぐっての問題があったわけです。そこで、我々の国々の間で、合同の形で、高いレベルでの戦略というものが必要だと思います。それがないと、各国の食料安全保障ということは議論できないと思います。 川野重任:リソースパーソン(日本) 食料の安全ということは各国が考えるべきか、あるいは世界全体で考えるべきかと
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